メッセージ コロナウイルス危機は新自由主義の転換を迫っている(2020年4月20日up)

新型コロナウイルス危機は、直接には今まで存在しなかったウイルスによって引き起こされ、全世界が想像を超える困難に直面しています。同時に、この危機は1980年代以降の資本主義国の経済政策を裏付けてきた想定の限界を明らかにしています。その想定は、経済は自由競争に基づく市場競争原理にゆだねるべきであるというものでした。この想定に基づき、公的部門の民営化が果てしなく進められ、短期的な経済合理性が追及されてきました。その歪みを象徴的に示しているのが各国で直面している医療崩壊です。日本の政府は、昨年、424の公立公的病院の統廃合計画を打ち出していました。日本医労連などがそれは地域の医療を破壊するとして、反対運動に取り組んできました。ウイルス感染拡大で、日本でも医療崩壊が目前に迫ってきた現時点においても、政府は公立公的病院の統廃合計画の見直しを表明していません。東京都などは、ホテルの借り上げなど危機対応を進ています。しかし、そうした対応を緊急に迫られる背景にある、これまでの医療政策が、個々の病院に、空きベッド数を極力少なくしなければ経営していけない状況を押し付けてきたことはほとんど報道されていません。新型コロナウイルス危機で迫られている危機対応に取り組むと同時に、新自由主義がに今日の社会の持続性を危機にさらしていることを明らかにしその見直しを迫り、経済政策を根本的に変革していくことが求められています。

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