報告レジュメ 「地域金融機関の再編をめぐって」

当金融・労働研究ネットワークは、6月16日(日)に定例研究会を開催し「地域金融機関の再編をめぐって」をテーマに、静岡大学の鳥畑与一教授から報告を受けました。鳥畑教授は行政の地域金融機関再編への動きが、強められていると指摘。4月の未来投資会議で独占禁止法の制限緩和が打ち出されたことや、「中小・地域金融機関向け総合的監督指針」改正案で「足下では一定の健全性を維持していても…足元の実態に止まらず、持続可能な収益性・将来にわたる健全性についてモニタリングを行い、早め早めの経営改善を促していく必要がある」とされたことの意味するところを解説。現状の経営が健全であっても「将来」の「健全性」を問題としている点を指摘。「健全性」の判断についても実質業務純益が黒字でも「顧客向けサービス業務収支」を判断の指標とするなど従来と違った基準で「限界地銀」を特定して合併再編の圧力を強めかねない懸念を明らかにしました。さらに、今日、地域金融機関が直面している困難は合併・再編で解決する問題ではなく、再編・合併が地域金融機関の財産である地域とのつながりを失わせるなどの問題を指摘しました。報告レジュメを開く報告レジュメ 「地域金融機関の再編をめぐって」鳥畑与一 (2019年8月2日up)

カテゴリー: 研究会報告   パーマリンク

コメントは受け付けていません。