Author Archives: iflj


書評 合田寛 著 「タックスヘイブンに迫る」を読んで 森史郎

当金融・労働研究ネットワークの研究会に参加される森史郎さんから、合田寛氏の「タックスヘイブンに迫る」についての紹介メールをいただきました。当ホームページでは「メッセージとコラム」に」小林寿太郎さんの紹介を掲示しています。森さんは別の視点からテーマについて詳しい解説をされています。ご本人の了解を得て、紹介させていただきます。
なお、全文は森さんのブログ「泉通信
http://www.izumi-tsushin.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-244e.htmlに掲示されています。そちらもご参照ください。

 本書の著者は税制や会計の問題に詳しく、その為もあって当ブログ(「泉通信」)でもその著書や、雑誌への掲載論文のいくつかをご紹介してきた合田寛氏が、最近、タックスヘイブンについての単行本を発行されたのでご紹介する。TAXHAVEN、直訳すれば、「税金からの避難港」については、言葉を耳にする機会は増えてきたものの、まだその意味や実態が理解されていない分野だとも言えよう。

《『アベノミクス』批判の舞台》
 12月14日投票の総選挙の大きな争点の一つとなる『アベノミクス』の舞台は、国際生産投資の獲得をめぐる国際輸出・技術競争力競争。アベノミクスは、労働力の流動化によって安くて効率の高い労働力を作り出し、法人税の安い、法人による社会保障負担の低いビジネス環境を作ろうとしているわけである。
 しかし円安で交易条件を高め、膨大な流動性を市場に供給し、個人消費と法人設備投資を刺激し、消費増税後のGDPの反動減を小さくしようという思惑も失敗に帰した。駆け込み需要のあった2014年1-3月期実質GDP前期比 +1.5%、,駆け込み需要の剥げ落ちた4-6月期、-1.7%、7-9月期-0.4%と、増税に対応しての消費需要減が『成長政策』に先行している形だ。
 この『アベノミクス』の誤りを分析する際にも国際金融資本の資金の流れを追うタックスヘイブンの分析手法が必要となると思われる。

《開拓者として》
・この分野の開拓者としてのご苦労を思い、著作への感謝に耐えない。サミットから市民運動まで、税務・会計・経済から政治・地理まで、広い知見が示された。今後参考とすべき基礎資料の整備としても助けとなるものである。この書は、タックスヘイブン問題が身近で放置できないものだという警鐘を鳴らすと同時に、欧米に比べ遅れている日本での運動の喚起を訴える啓蒙の書でもある。以下、重要と思われる論点を紹介する。

《タックスヘイブンを利用した目に余る課税逃れ》
・毎年、売上17 兆円、利益3 兆円、フルタイムの正規雇用だけでも8 万人を越えるアップル社が、まったく納税していなかった。同社だけでなく、ほとんどの大企業がタックスヘイブンを利用した課税逃れに取り組んでいる。
・海浜リゾートのイメージに重ねられがちなタックスヘイブンを舞台にした課税逃れの仕組みは、「タックスプランニング」という言葉に美化され会計士事務所や法律事務所から提供されている。ヤシの木の背後には多国籍企業や巨大銀行、法律会計事務所によるグローバルなネットワークが浮かび上がってくる。(続きを読まれる方は以下のアドレス「泉通信ブログ」にアクセスしてください。)(2014年11月25日up)
 http://www.izumi-tsushin.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-244e.html


書評 合田寛 著 「タックスヘイブンに迫る」を読んで 森史郎(2014年11月25日up)

森史郎さんによる書評「『タックスヘイブンに迫る』(合田寛著)を読んで」を「論文とレポート」にアップしました。


協同金融研究会第118回定例研究会のお知らせ

協同金融研究会は11月27日に「魅力ある地域を興す女性たち」をテーマに定例研究会を開催します。今回の報告は農協の組織での女性の活動を長年に亘り調査研究してきたJC総研主任研究員の小川理恵氏です。(2014年11月16日up)
表示・ダウンロード:協同金融研究会第118回定例研究会のお知らせ (2014年11月16日up)


協同金融研究会第118回定例研究会のお知らせ (2014年11月16日up)

協同金融研究会第118回定例研究会のお知らせを交流のひろばにアップしました。


「タックスヘイブンに迫る」(合田寛著)を読んで 小林寿太郎(2014年11月12日up)

メッセージとコラムのページに小林寿太郎さんから寄せられた「タックスヘイブンに迫る」(合田寛著)をアップしました。


「タックスヘイブンに迫る」(合田寛氏著)を読んで 小林寿太郎

当金融・労働研究ネットワークの会員でもある合田寛氏が「タックスヘイブンに迫る」を執筆・出版されました(新日本出版社刊)。この本を読んだ小林寿太郎さんから感想を交えたコラムが寄せられました。(2014年11月12日up) 

表示・ダウンロード:「タックスヘイブンに迫る」(合田寛氏著)を読んで 小林寿太郎(2014年11月12日up)


「横行するブラックバイト」田畑俊郎をアップ(2014年10月31日)

金融労連の田畑書記長が大学就職ガイダンス に参加して、奨学資金の重い負担やブラック化するアルバイトの様子など近年の学生の実態について書いていただきました。「コラムとメッセージ」のページにアップしました。


コラム「年金の引き下げは許さない」 尾藤 憲和をアップ(2014年10月30日up)

「メッセージとコラム」のページに商工中金懇話会事務局長 尾藤 憲和さんからの投稿「年金の引き下げは許さない―審査請求の顛末とマクロ経済スライド改悪について」をアップしました。


「横行するブラックバイト 」 田畑俊郎

金融労連の田畑書記長が大学の就職ガイダンスに参加しています。そこで感じたことを投稿していただきました。(2014年10月31日up)

表示・ダウンロード:「横行するブラックバイト 」 田畑俊郎


「年金の引き下げは許さない」 尾藤 憲和

年金の改悪が進められています。年金制度改悪に反対して取り組みを進めている商工中金懇話会事務局長 尾藤 憲和さんから、審査請求の顛末とマクロ経済スライド改悪について商工中金懇話会事務局長 尾藤 憲和から投稿いただきました。(2014年10月31日up)

表示・ダウンロード:「年金の引き下げは許さない」 尾藤 憲和


WWN国際シンポジウムのお知らせをアップ(2014年10月5日up)

WWNがOECD雇用・労働および社会問題担当局長のステファノ・スカーペッタ氏を招いて国際シンポジウムを開催。「交流のひろば」にお知らせをアップしました。


WWNが国際シンポジウム

ワーキング・ウイメンズ・ネットワーク(WWN)は第19回総会記念・国際シンポジウムを開催します。
和光大学の竹信三恵子教授をコメンテータに、OECD(経済協力開発機構)の雇用・労働および社会問題担当局長ステファノ・スカーペッタ氏から基調講演を受けます。基調講演のテーマは「OECDから見た日本の働く女性の地位向上と非正規問題」。女性差別是正、非正規労働者への差別是正を求める皆さんの参加を訴えます。東京では11月24日開催。お知らせを添付します。(2014年10月5日up)
表示・ダウンロード:国際シンポジウムのお知らせ


愛知県中央信用組合裁判闘争チラシ

愛知県中央信用組合で働くSさん(金融ユニオン組合員)は不当に降格された問題で、同信用組合と、労災の業務上認定問題で国と裁判でたたかっています。今後の裁判は労災裁判が10月7日名古屋地裁、同信用組合と争っている裁判は11月20日名古屋高裁で開かれます。裁判の内容と支援を訴える金融ユニオン東海支部のチラシをアップします。(2014年9月20日(up)
表示・ダウンロード:愛知県中央信用組合裁判チラシ(2014年9月20日up)


愛知県中央信用組合裁判闘争チラシ(2014年9月20日up)

愛知県中央信用組合裁判のチラシを「交流のひろば」にアップしました。


集会「銀行の過剰債務を身の丈に合った借金に軽減し、日本の中小企業を元気に!(10月4日)」お知らせ(2014年9月9日up)

集会「銀行の過剰債務を身の丈に合った借金に軽減し、日本の中小企業を元気に!(10月4日)」お知らせを交流のひろばにアップしました。


集会「銀行の過剰債務を身の丈に合った借金に軽減し、日本の中小企業を元気に!」

銀行の貸し手責任を問う会は10月4日に「銀行の過剰債務を身の丈に合った借金に軽減し、日本の中小企業を元気に!」をテーマに集会を開催します。集会では中小企業の現場からの報告、不良債権回収の名の下での企業乗っ取りの実態の報告、経済学者植草一秀氏による講演「日本経済を支える中小企業をを支えるための方策」などを予定。集会のお知らせをアップします。(2014年9月9日 up)
表示・ダウンロード:集会「銀行の過剰債務を身の丈に合った借金に軽減し、日本の中小企業を元気に!(10月4日)」お知らせ表面(2014年9月9日up)
表示・ダウンロード:集会「銀行の過剰債務を身の丈に合った借金に軽減し、日本の中小企業を元気に!(10月4日)」お知らせ裏面(2014年9月9日up)


協同金融研究会「第117回定例研究会」開催のお知らせ

協同金融研究会は9月18日に、定例研究会を開催。「新自由主義が招いた金融危機とアベノミクスの行方」をテーマに岡本 好廣 氏(元生協総合研究所専務理事・日本生協連常務理事)から報告を受けます。(2014年9月9日up)
表示・ダウンロード:協同金融研究会「第117回定例研究会」開催のお知らせ


協同金融研究会「第117回定例研究会」開催のお知らせ(2014年9月9日up)


研究集会(9月6日)「日本の男女間賃金格差を縮小するために!司法の責任と立法の課題」のお知らせ

昨年(2013年)7月に広島高等裁判所は中国電力男女差別事件について、日本の企業の女性差別是正を進めてきた戦後のたたかいを逆戻りさせるような判決を下しました。金融の職場でも芝信用金庫、野村証券など女性差別是正の裁判で大きな前進を勝ち取ってきましたが、依然として男女間の賃金格差は非常に大きいままです。加えて、非正規女性が「限定正社員」制度の導入で現在の低賃金のまま「正社員」とされ、今よりもはるかに大きい賃金格差が「限定正社員」の名の下で固定化されかねない情勢にあります。最高裁で中国電力男女差別事件の高裁判決の見直しを実現することは、現在の労働法制改悪、賃金格差のさらなる拡大を阻止し、同一価値労働同一賃金の実現をめざすたたかいにとっても非常に重要です。多くの皆さんのご参加を訴えます。集会の主催は主催は均等待遇アクション21と中国電力事件弁護団です。
表示・ダウンロード:研究集会(9月6日)「日本の男女間賃金格差を縮小するために!司法の責任と立法の課題」のお知らせ( 2014年8月8日up)


男女平等を目指して みずほで女性の昇格実現(2014年9月5日up)

女性差別是正を求めて団体交渉を行ってきたみずほ銀行のFさんが昇格を実現。経過レポート、資料を「金融労組の動き」にアップしました。


男女平等を目指して みずほで部長代理相当資格に昇格

 金融ユニオンはみずほ銀行のFさんの昇格を求めて団体交渉を続けてきました。経過関連レポートと資料をアップします。(2014年9月5日up)
みずほ銀行で女性行員の昇格実現

全国金融共闘機関誌「金融のなかま」から女性差別是正の取り組み(09年6月10日号~13年5月10日号)をまとめました。みずほフィナンシャルグループの取り組みを中心にまとめました。(2014年9月5日up)
金融機関の男女平等を目指して

これは均等法の見直し審議が行われていた2013年に労働政策審議会均等分科会の委員へ提出した金融ユニオンの要請書です。(2014年9月5日up)
雇用機会均等法の見直しを求める要請書


(調査レポート)「激変した金融労働者の雇用構造」

報告者 田中均
 バブル経済崩壊後の長期にわたる金融不安の中で、金融業界ではかってないリストラが進み正規労働者の大幅削減、それに代わる子会社従業員、契約社員、パートタイム労働者、派遣労働者と様々な雇用形態の労働者が増大し雇用の多様化重層化が進んだ。そして今、新たに限定正社員が導入されようとしている。本レポートでは、バブル崩壊以降の強権的な不良債権処理の中で金融労働者の雇用と労働条件がどう変化したかを検証した。(2014年8月20日up)
調査報告 「激変した金融労働者の雇用構造」 田中均 (2014年8月20日up)


調査レポート「激変した金融労働者の雇用構造」 田中均 (2014年8月20日up)

調査レポート「激変した金融労働者の雇用構造」を「論文とレポート」にアップ。


コラム「『原水爆禁止2014年世界大会・広島』に参加して」阿部正巳(2014年8月18日up)

コラム「『原水爆禁止2014年世界大会・広島』に参加して」阿部正巳を「メッセージとコラム」のページにアップしました。


コラム 「原水爆禁止2014年世界大会・広島」に参加して 阿部 正巳

 京都北都信金従組の阿部さんから原水禁広島大会の参加報告をいただきました。

表示・ダウンロード:コラム 「原水爆禁止2014年世界大会・広島」に参加して 阿部 正巳(2014年8月18日up)


コラム「終わり良ければすべてよし」高田太久吉(2014年8月12日up)

「メッセージとコラム」のページに高田太久吉代表の「終わり良ければすべてよし」をアップしました。


終わり良ければすべて良し 高田太久吉

 昨年に引き続き当ネットワークの高田太久吉代表の登山報告です。

表示・ダウンロード:終わり良ければすべて良し 高田太久吉(2014年8月12日up)


研究集会(9月6日)「日本の男女間賃金格差を縮小するために!司法の責任と立法の課題」のお知らせ( 2014年8月8日up)

研究集会(9月6日)「日本の男女間賃金格差を縮小するために!司法の責任と立法の課題 ―中国電力事件広島高裁判決を素材として―」のお知らせを「交流のひろば」にアップしました。


(報告要旨)「東京国際金融センター構想」について 高田太久吉(2014年8月3日up)

(報告要旨)「『国際金融センター構想』について」 高田太久吉を「論文とレポート」のページにアップしました。


(報告要旨)「東京国際金融センター構想」について

報告者 高田太久吉
 昨年(2013年)12月に「金融・資本市場活性化有識者会合」が「金融・資本市場活性化に向けての提言」を公表し、今年(2014年)5月には日本経済研究センター、大和総研、みずほ総合研究所が「東京金融シティ構想の実現に向けて―金融資本市場活性化を成長戦略の柱に」公表するなど、アベノミクスの成長戦略を受けた金融制度改革=いっそうの規制緩和を進める提言が相次いで打ち出されています。当金融・労働研究ネットワークの高田太久吉代表は日本共産党都議会議員団からの要請を受けて、この問題への見解の報告をおこないました。高田代表は一連の提言が①1990年代初頭のバブル経済崩壊、②1990年代半ばの橋本政権による金融ビッグバン政策、③小泉構造改革時の「貯蓄から投資へ」のプロジェクトの失敗、④米型投資銀行モデルを目指してきたことの検証・反省がおこなわれずに議論されている点など「7つの欠落」を指摘しました。金融労働運動は労働者・国民の視点からの批判とあるべき金融の姿の議論を進めていくことが求められています。(2014年8月3日up)
報告要旨「東京国際金融センター構想」について(高田太久吉)